67歳 初めての一人暮らし けなげに暮らそ

永遠の67歳 素材を使い回してごはんを作っていきます。時々おやつも作ります。

死んだ男の残したもの


死んだ男の残したものは 森山良子


昨日は、夫の4カ月前に、膵臓癌発病後半年で亡くなった友人の、奥様が
来てくれました。
私達は二日続けて行ったのに、供花もしたのに、お通夜もお葬式にも来てくれなかったので、人の無情さを嘆いていて。来てくれて、来れなかった理由もわかって、よかった。


亡くなった友人はいろんなことをやっていて、名を残し、抱えきれないほどの人脈を残して逝ったのだけど、貯金は一切なく、大きな借金があったものだから、残された家族は財産放棄をし、今住んでる家も、いずれ出なくてはならないのだそう。


『自分が生きてくために必死で(子供達は独立してる)、
旦那が憎くて仕方が無かった。旦那のために泣いたことなんて、死んでから一度もない。
人脈なんて、、。今も大勢訪ねて来てくれるけど、褒められるけど、いい人だった。すごい人だったと。でも、そうゆうひとはみんな私の敵だった。陰でどれくらい苦労してきたか。どれだけ苦労させられたか。苦労してるか。』


んでも、ほら、ゴッホみたいに、死んでから売れる人もいるんだから、
とかなんとか、わけのわからないなぐさめ方をして、3時間ほど話し込んで帰っていきました。


めそめそ泣いて暮らしていたけれど、死んだ男の残したものは~と唄って嘆いていた私だけれど、夫は、何も残さなかったわけじゃない。いっぱい残してくれたんだ。
大粒の苺(まだまだ言い続ける)も食べずに、
私のために、私が生きていけるためのお金は残してくれたんだ。


ただ、それを、私が、私の母の老人ホームの費用するって決めたから。
だって、母の顔見るのが耐えられなかったから。


三日三晩苦しんで、強い薬うってもらって、やっと寝たから、、涙流して。
何泣いてるのよって言って、涙拭いてあげて、でもやっと眠れたんだからとホッとして、
母にご飯食べさせに家に帰って、目がさめたらお腹がすくだろうなと思ったから
お粥たいて、ポット入れて、車で病院に向かっている途中
心臓が、、って、病院から電話があって。


間に合わなかった。一人で死んでいってしまった。一人で死なせてしまった。


でも、心がおさまったら、母をひきとろうか、一緒にくらそうか。
100まで生きたとしても、あと10年。